樹 弥沙 盆栽の世界
盆栽の“真”の魅力を伝える盆栽家
盆栽は、「大自然の縮小版をつくる遊び」。
鉢の中に自然の情景を表現するもので、
自然がお手本です。
思い思いに身近にある自然を感じ、
この遊びを楽しむ心があれば、
誰でもたやすくできます。
盆栽の魅力や楽しみ方を多くの人に伝え、
次世代につないでいくために、
盆栽家として、また講師など
さまざまな活動を行っています。
盆栽への思い
大切なのは
自然を愛でる心。
盆栽の楽しみ方は
千差万別です。
盆栽とは、「大自然の縮小版をつくる遊び」です。自分が好きな木や花などを鉢に植えることからはじまり、自然界の姿に倣い、鉢の中に形づくっていきます。お手本は自然ですので、木や植物の形や姿、佇まいなどを見て、感じる心が大切です。よく観察することで、樹木の生長の仕方など自然界の法則を再認識し、人間も自然の一部であることを実感するかもしれません。
世の中には名品と呼ばれる盆栽や、樹齢数百年の盆栽などさまざまな盆栽が存在しますが、価値ある盆栽とは自分が育てた思い入れのあるものです。ぜひ好きな木や花などをお気に入りの鉢に植えて、自分だけの盆栽を仕立ててみましょう。そして、その盆栽と日々向き合ってみてください。次第に愛着がわき、慈しむ気持ちが芽生えます。盆栽と接することで四季の変化を身近に感じ、安らかな時間を過ごせることと思います。
盆栽の魅力を伝えるため、「習いたての“初心者感覚”をいつまでも忘れない」ようにしています。多くの人にさまざまな楽しみ方を伝え、一人でも愛好者を増やしたい。原点を胸に、現代まで受け継がれてきた盆栽を次世代につないでいきたいと思っています。
育てた盆栽が芽を出したり、蕾をつけて花開いたり……。
変化に一喜一憂する。やがて、そんな日常を愛おしく感じるようになります。
盆栽は人と比較したり、優劣をつけることがありません。気負わず、自然の情景を鉢の中にうつしとる遊びとして童心にかえって楽しんでみましょう。